トップアスリート×47都道府県

その他

トップアスリート×47都道府県(鳥取) パラリンピアン 陸上 福留史朗

こんなことができるんだ 娘に誇りを持ってもらうためマラソンに挑戦。

目が見えなくても誇りを

陸上を始めたきっかけは、バスケットボール部員だった中学3年のとき、先生の誘いで出場した鳥取県選手権の800メートル走で6位入賞し、新聞に記録が載ったことでした。高校では陸上部の中距離選手として競技生活を送り、卒業後に一度引退しました。
29歳のとき、緑内障と診断されました。新聞の字が読めなくなるほど視力が低下していきました。診断後の5年間はつらい思いや悲しい思いをしました。
36歳で陸上を再開したのは、文字を読む訓練を積んで仕事ができるようになり、気持ちに余裕ができたから。そして、パラリンピック出場という目標ができました。娘に「お父さんは目が見えないけど、こんなことができるんだぞ」って誇りを持ってもらうため、(学生時代の中距離ではなく)マラソンで挑戦することにしました。
1996年、初挑戦のアトランタ大会国内予選は4位で出場を逃しました。2000年のシドニー大会を目指し、1カ月に700km以上を走りました。
迎えたシドニー大会は、2日前まで38度の高熱が続きましたが、地元の小学生や保護者らに壮行会を開いてもらい、当時鳥取県西部を襲った西部地震で被害を受けた友人の子どもに走り切ることを約束しました。「はってでもゴールしてやる。子どもを裏切ったらいけん。やめたらいけん」。その一心で走り、5位入賞することができました。
4年後のアテネ大会は11位。やり切ったと思い、引退しました。

障害者の枠を超えてチャレンジ

今、パラリンピックに出場できるような選手を育てていきたいと考えています。世界で戦うには、障害者の枠だけで満足せず、健常者に勝てるようになることや、全国に通じる大会にチャレンジすることが大切です。
スポーツ人口を拡大するには、楽しむことを出発点にしなくてはいけません。ただ、楽しむには障害の特性を知っている人が増えることが不可欠です。1人を複数が支える環境づくりが必要で、その拠点づくりを進めなければなりません。そこで健常者と一緒にスポーツをできる人はやって、できなければ家族と一緒に楽しめばいいと思います。障害者だけで固まらないことが大切です。
スポーツをする人や見る人、支える人を育成しつつ、バリアフリーなスポーツ、ユニバーサルなスポーツの普及に努めたいと考えています。

福留 史朗ふくとめ しろう

2000年シドニーパラリンピックで5位入賞。10年からは鳥取県障がい者スポーツ協会会長として協会の体制強化などに注力。また、県スポーツ審議委員も務めている。

鳥取県内のtoto助成事例

緑の芝生を競技力アップに

鳥取県立倉吉東高校第2グラウンド地域スポーツ施設整備助成

芝生化した第2グラウンドで他の学校部員らと合同練習に励む部員ら

倉吉東高校ラグビー部のメンバー

鳥取県立倉吉東高校(倉吉市下田中町)の第2グラウンド(同市大原)に青々とした芝生が見える。その上を同高ラグビー部員が駆け回り、日々練習に汗を流している。
同部は1968年に創部、全国大会には10度出場を果たしている。
芝生化前は土のグラウンドで練習をしていたが、ラグビーではコンタクト練習やセービング練習は欠かせず、少しでもけがや飛砂をなくすために長年芝生化を待ち望んでいた。
そして、2011年にスポーツ振興くじ(toto)助成を受けて、芝生化を実施。芝生化は日ごろラグビー部が使用するグラウンド北側半面で、昨年7月に行った植え込み作業日には同高の生徒、保護者、教職員、地域住民ら136人がポット苗を一つずつ丁寧に植えていった。
現在の部員はマネジャーを含めて17人。芝生化実現後、部員らはこれまで以上に積極性のある練習をこなしている。
グラウンドは、同校部員以外に県中部地区の他の学校部員との合同練習や社会人の練習、地域住民のグラウンドゴルフ、運動会などにも広く利用されている。
同部の矢田真一顧問は「恵まれた環境で練習をさせてもらい、大変ありがたい。少数精鋭で結果を一つでも残し、また県内のラグビーの競技力向上のためにも(芝生化したグラウンドを)どんどん活用していきたい」と話している。

スポーツ環境の充実が地域の活性化に

打吹スポーツクラブ総合型地域スポーツクラブ活動助成

泥んこソフトバレーボールを通して交流を深める参加者たち

サッカーを楽しむ子どもたち

鳥取県倉吉市の倉吉西中学校区で地域に根差した総合型地域スポーツクラブとして活動している打吹スポーツクラブ(杉谷哲治代表)。幅広い世代がスポーツを楽しみ、地域の活性化にもつながっている。
クラブは、ジュニアバドミントンクラブが母体となり、2007年にスタートした。スポーツ振興くじ(toto)助成を受け、大会運営費、ユニホームや用具も準備されるほか、広報活動やクラブ運営に携わるクラブマネジャーも常勤するなどクラブの体制は充実。他の競技のクラブにも呼び掛け、サッカーやミニバスケットボール、バレーボールなどが次々と加わり、現在は10教室と多岐にわたる。
クラブの会員は年々口コミで増え、現在は小学1年生~70歳代まで190人の会員がスポーツを満喫している。スポーツ交流や体力測定などを開催して競技が異なる会員同士の交流を深めたり、泥んこソフトバレーボール大会、12時間耐久ソフトバレーボール大会など幅広い世代で楽しめるイベントも催している。
「(クラブを設立して)以前よりも地域の中でスポーツを楽しむ人が増えたように思う」と語る高橋義博事務局長。そして「世代を超えて交流を深め、もっと明るく、元気な地域になるように活動を続けていきたい」と笑顔で話している。

関連リンク

鳥取県境港市立渡小学校(校庭の天然芝生化)(鳥取県 境港市)