トップアスリート×47都道府県

その他

トップアスリート×47都道府県(広島) 陸上 為末大

スポーツで僕の原点・広島と世界を結びたい。

指導者が連携し育んでくれた

25年に及んだ現役は今季限りと決めていました。
ロンドン五輪の代表を決める日本選手権(6月初旬)のための調整場所を、活動拠点の米国ではなく広島にしたのもそのためです。競技生活最後の調整になるかもしれないので、地元で支え続けてくれた人たちの中で、安心して仕上げたかったのです。
ジュニア時代の思い出がよみがえるコカ・コーラウエスト広島スタジアム(広島市西区)で練習していると、恩師や昔の仲間が気軽に声を掛けてくれる。懐かしくて温かい雰囲気に包まれながら、調子を高めていきました。重要なレースの前なのにリラックスできたのは、古里の持つ力ですね。
僕はアスリートとして、いつも心を原点である広島に残しながら活動している気がしました。そう思うのは、ジュニア時代の環境が良かったからでしょうね。
小学生の時にお世話になり、最初に陸上の楽しさを教えてもらった地域のクラブ、そして中・高校の指導者が情報共有し、連携して僕を導いてくれました。だから、安心して競技に打ち込むことができました。
指導者の間につながりがあり、協力体制ができているというのは、スポーツ王国といわれる広島ならではの環境ではないでしょうか。

地元の振興に役立つのが夢です

競技の傍ら、陸上の普及や震災の復興支援など社会活動にも取り組み、スポーツが持つ社会的な価値について深く考えるようになりました。
最近は、アスリートが強くなると活動拠点の地域にも恩恵がある―そんな仕組みができないかと考えています。< 欧州ではローカルに軸足を置きながらグローバルで活躍する選手が多く、共感を覚えたからです。そのような選手を見て育った地方のジュニアは、世界が身近になりますよね。エリートを中央に集めて強化しても、メリットは少ないと感じます。 そんな思いから、引退後はスポーツを通じて、広島と世界を結ぶ活動をしてみたい。子どもの国際大会を企画するとか、「スポーツ平和学」という新しい学問の拠点をつくるとか…。海外にいると、広島は知名度やブランド力があると感じます。それをうまく生かしながら、地元のスポーツ振興に役立ちたいです。

為末 大ためすえ だい

1978年広島市生まれ。元プロ陸上選手400メートル障害。広島・皆実高―法大。2001年、05年の世界選手権で銅メダル獲得。五輪は00年シドニーから3回連続出場。日本記録、ジュニア日本記録の保持者。ことし6月の日本選手権で現役引退。

広島県内のtoto助成事例

すり減った人工芝張り替えて一新

安芸高田市吉田サッカー公園地域スポーツ施設整備助成

人工芝のグラウンドでサッカーを楽しむ地元園児たち


安芸高田市吉田サッカー公園は、サッカーJ1サンフレッチェ広島の練習拠点です。サッカーを中心とした多彩な競技が楽しめる生涯スポーツ拠点として、1998年に完成しました。
総面積は30ヘクタール。天然芝2面と人工芝のグラウンド1面を完備し、トレーニングルームを備えた管理棟、夜間照明などの設備も充実しています。サンフレッチェ広島の選手に加え、キッズチームの練習やフットサル、グラウンドゴルフの大会など年間約4万人が利用。プロ選手と子どもたちが交流する「ふれあいサッカーフェスティバル」は、県内外から毎年400人以上が参加する人気イベントです。

「転んでも平気」利用者に喜びの声

市は2010年、すり減った人工芝の全面張り替え工事をスポーツ振興くじ(toto)助成を受けて実施しました。公園事務所の増長慧所長は「管理しやすく、最近の人工芝はクッション性も高い。利用者から『転んでも怖くない』と好評です」と笑顔。幼児からアスリートまで、多彩な利用に対応できる環境が整っています。

スポーツやイベントで多世代が交流

バンブースポーツクラブ総合型地域スポーツクラブ活動助成


和気あいあいと練習する、ソフトバレーのメンバー

竹原市の総合型地域スポーツクラブ「バンブースポーツクラブ」は、誰もがスポーツに親しめる健康あふれる地域づくりをと、市民の力で2004年に設立されました。
体育館やテニスコートのある市総合公園「バンブー・ジョイ・ハイランド」を主な拠点に、サッカーやテニス、剣道、ソフトバレーなど計25種目を展開。幼児から80歳代の会員約400人が所属し、「汗を流してリフレッシュできる」「いろんな人と交流できる」とスポーツを通じたコミュニケーションを楽しんでいます。
イベントも盛んです。会員以外も参加できる運動会はことしで4回目。竹とんぼ大会やスポーツを交えた婚活会など新企画も予定しています。

種目の枠越え 会員の連携図りたい

「種目の枠を越え、より会員同士がつながるクラブにしたい」とクラブマネージャーの沖本千奈津さん。スポーツ振興くじ(toto)助成金はスポーツ用品の購入や毎月の広報誌を発行することなどに役立てられています。会員数をさらに増やし、オリンピックなどで活躍するアスリートを育てるのが今後の目標です。