トップアスリート×47都道府県

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トップアスリート×47都道府県(香川) 陸上 横山学

バーをクリアする楽しさ、喜びが記録更新の原動力に。

“少しでも高く”を目指した中高生時代

私は、小学校4年生の時に初めてテレビでロサンゼルスオリンピックの棒高跳びの競技を見て、外国人選手が跳んでいる姿が格好いい、自分もああいう舞台に出たいと思いました。
中学校に入って、友達から陸上部に入ろうと誘われた時、子どもの頃の思いを思い出し、棒高跳びを始めたんです。ただ、中高生時代は、オリンピックというよりも、少しでも高く跳びたいという気持ちが強く、バーをクリアするのが一番楽しかったですね。次なる高さを目指していくうちに、記録がどんどん伸びて、それがタイトルにもつながっていきました。
大学進学の頃には、ちょうど4年生の時がアトランタオリンピックの年に当たっていたので、大学4年でオリンピックに行くぞという気持ちを持ちながら香川を離れました。

スポーツに触れる機会を子どもたちに

棒高跳びという競技は、特殊な練習環境が必要です。特に、本番同様の全助走による跳躍ができる環境は、地方はもちろん、都会でもなかなか得られないのが現状です。母校の施設を利用して高校生とトレーニングを行なうこともありますが、社会人が練習しようとしても放課後までは授業や学校行事などで自由に練習することが難しい。その積み重ねは、選手にとってストレスとなります。
棒高跳びの場合だと、学校行事などに左右されずに腰を据えて、しかも雨の影響を受けない室内で練習できることが、世界で戦える選手を育成する上で重要になるのではないでしょうか。
高松市では、今年の11月から屋島の陸上競技場を雨天練習場が併設した競技場に改修する工事がスタートすると聞いています。その際、スタンド席の下側にあるスペースを有効活用するなど高さを十分に確保することで、屋内における棒高跳びの全助走跳躍が可能だそうです。ここに棒高跳びに必要な器械体操系の設備ができれば、この競技場が世界で戦える人材を育成する拠点になり得るのではないかと大きな期待を寄せています。
現在、少子化やスポーツ離れにより競技人口は減少しています。子どもたちに対して、いかにスポーツを知る機会、触れる機会をつくれるかが重要だと思います。最初にそのスポーツを見て格好いいとか、実際にやってみて楽しかったという経験が、中学校に入って部活を始めるきっかけになるのではないかと思います。

横山 学よこやま まなぶ

1974年詫間町生まれ。観一高時代は国体優勝、5メートル21の日本高校新(当時)を記録。筑波大進学後の96年に日本選手権優勝。2000年に5メートル70の日本記録樹立。同年のシドニーオリンピックで5メートル55の五輪日本最高を記録。

香川県内のtoto助成事例

年齢に応じて楽しめるサークルづくり

ヴィスポことひら総合型地域スポーツクラブ活動助成

町内外の人々の健康づくりを支えるスポーツクラブ


「ヴィスポことひら」は、ヨーロッパ型のスポーツクラブを模した多種目・多世代が利用できる大規模スポーツクラブとして2004年にオープンしました。屋外には、野球やサッカー、陸上競技などに使用できる多目的広場をはじめ、テニスコートやゲートボール場など、また屋内にはメインとサブの2つのアリーナのほか、エアロビックやフィットネス用のスタジオ、トレーニング室、プールなどを整備。町内だけでなく、広く県内外から訪れる利用客でにぎわっています。年間の延べ利用者数は、会員だけで年間約90万人、ビジターを含めると100万人を超えています。

サークル活動も充実

クラブでは、2009年からスポーツ振興くじ(toto)助成を受けています。これによって、卓球、テニスなどのサークルでは、本格的な指導のもと、充実した活動が行われています。アリーナで卓球に汗を流していた70代の会員は、「サークルで仲間もできたし和気あいあいと楽しんでいます」と、笑顔で話してくれました。

天然芝生化でサッカーの競技力がアップ

香川県立丸亀競技場地域スポーツ施設整備助成


国際大会も開催可能な県下唯一の第1種公認陸上競技場

香川県立丸亀競技場は、その広さ、充実した施設、3万人という収容人員など、四国屈指の規模と施設環境を誇っています。全日本陸上競技選手権をはじめ、サッカーの天皇杯やJリーグの公式試合、ラグビーの大会など、全国的なスポーツ大会が定期的に催されています。
しかしながら、開場以来、大規模改修を行っていないため、グラウンドに高低差が出てきていました。
そのため、2012年にスポーツ振興くじ(toto)助成を受けて、整備されました。

健康増進のための多彩な教室を開催

大きな大会だけでなく、県内の小中高生による陸上やサッカーなどの競技会のほか、さまざまなスポーツ教室にも活用されています。子どもから大人まで一般の県民の方々を対象にした陸上、フットサル、サッカーなどの教室は多くの住民に親しまれています。
村尾副場長からは、「県民の健康増進のために利用してほしいですね」というメッセージをもらいました。