私たちの街のGROWING

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エールリポーター村上佳菜子さんが行く!モリコロパークのアイススケート場

愛知県

 プロフィギュアスケーターの村上佳菜子さんが、日本のスポーツを支えるスポーツくじのエールをお伝えする“エールリポーター”に就任!全国各地のスポーツくじの助成を受けた街を実際に訪れてその様子をお届けします。第3回は、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内にある「モリコロパークのアイススケート場」をご紹介。ここは、世界のトップスケーターが集うアイスショーにも使われ、愛知県随一の広さを誇ります。自身も何度も利用したという村上さんが、子ども達にフィギュアスケートのアドバイスをしながら、モリコロパークのスケート場の魅力をリポートします!

選手にも地元民にも、長年愛されてきたスケート場

――今回は愛知県長久手市にある、モリコロパークのアイススケート場にやってきました!実はここは私の地元。練習やアイスショーで何度も来たことがあります。外と内のリンクが分かれている珍しいスケート場なんですよね。

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「またお越しいただけてうれしいです。ここのアイススケート場は、30m×60mの内リンクと1周200mの外リンクがある県内唯一のダブルリンク。フィギュアスケートやアイスホッケー、カーリングやスピードスケートを一年中いつでも楽しめるようになっています。
 また靴の貸し出しや手袋の販売も行っているので、一般利用の時間帯は家族や友人同士でスケートを気軽に楽しめます。一方で、早朝や夜間の専用利用の時間帯では、選手が競技に打ち込むことができます。初心者から上級者まで誰もが楽しめるのが特徴的です。」

blog_26_2 愛知県 都市・交通局 都市基盤部 公園緑地課の南谷さん(後列中央)・野本さん(右上)・松田さん(左下)、
公益財団法人愛知県都市整備協会 愛・地球博記念公園管理事務所の五藤さん(左上)・土持さん(右下)にお話をお伺いしました!

――それに天井が高いことも特徴的ですよね!オリンピック選考などの大きな大会は、天井が高く広々とした会場で行われることが多いんです。選手が本番前の感覚調整のために滑る場としても良いと思いました。もともとこのアイススケート場は、どういった経緯で建てられたんですか?

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「アイススケート場のある『愛・地球博記念公園(モリコロパーク)』は、日本国際博覧会 (略愛称:愛・地球博)の跡地にできた大きな公園です。前身となるアイススケート場は公園内に1994年にオープンし、2005年に開催された万博期間中はパビリオンの一部として使用され、万博終了後に営業を再開しました。さらに2019年に整備を行い現在の姿になりました。」

――歴史ある施設なんですね。今はどれくらい多くの方が利用されているんですか?

「年間約7万人の方が利用されています。冬季オリンピックの後は1日900人近くいらっしゃった日もありました。個人のお客様はもちろん、学校の児童クラブで団体利用されることもありますし、公園内には今話題のジブリパークもあるので、観光のついでに遊びに来られる方もいますね。
 最近は海外のお客様が訪れることもあり、カナダからいらっしゃった方には『氷の質が良い立派なリンクだ』と褒めていただきました。良質な氷が求められるカーリングにも使われるため、製氷には特に気を配っています。専属の担当者が気温に合わせて温度や湿度を管理したり、種目に合わせて氷の硬さを調節したりしています。」

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――カナダはスケートリンクの数が多いんですよね。そういった本場の国の人たちに認めてもらえるってうれしいですね!確かに設備もきれいで充実していますよね。

「スケート場の整備には、スポーツくじの助成金を活用しています。2021年に愛知県で冬季の国体(第76回国民体育大会冬季大会)が開催されることになり、ここがアイスホッケーの会場に選ばれたんです。でもアイスホッケーの大会会場として必要なものを調べたときに、足りない設備があることがわかりました。当時はスケートリンクの製氷機械の大規模な改修を行なっており、国体のための費用の確保に苦労していたので助成金の存在には助けられました。
 スポーツくじの助成金は、電光掲示板や暗幕、アイスホッケーのパックが観客席に飛ぶことを防ぐネット等に活用しています。ここは通年利用できるスケート場で、夏の氷の維持がとても大変です。季節や外気温に合わせて細かく管理していますが、愛知県は暑くて窓から日光が射すと氷が溶けてしまうこともあるんです。暗幕があることでスケート場の氷の管理が以前より行いやすくなり、アイスホッケーの会場として必要な整備が整いました。」

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――確かにアイススケート場は氷だけではなく周りの設備も大切なんだと私も改めて感じました。助成金は電光掲示板にも使われているんですね!

「以前の電光掲示板は簡易的で表示できる内容が限られていましたが、それでは大会に必要な情報が伝えきれなかったため、助成金を活用して電光掲示板を一新しました。新しくしたことで、試合結果や時間が見やすくなり、選手も観客も盛り上がりやすくなったように感じます。また普段は電光掲示板にスケート教室の案内やそり貸出の案内も掲載しているんです。教室の申し込み人数などタイムリーな情報も載せられるので役立っています。」

スケート王国・愛知のスポーツ文化を支えていきたい

――今後はこのアイススケート場をどのように発展させていきたいですか?

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「モリコロパークは、憩いの場であり、活動する場であり、いろいろな人が訪れる場所です。通りがかった人が外からアイススケート場を見て、スポーツを見る側からスポーツを実際に楽しむ側へと変わるきっかけの場になれたらと願っています。世代を超えて少しでも多くの人にアイススケートというスポーツに触れる機会を提供して、スポーツの裾野を広げていきたいですね。無料の体験教室や小さなお子様用も楽しめる氷上ソリなどもご用意しています。」

――子どもたちにフィギュアスケートのアドバイスをしている時も感じましたが、スケート競技の魅力をもっと幅広い世代に伝えていきたいですね!

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「そうですね。愛知県は『スケート王国・愛知』と呼ばれるほど、村上さんをはじめ世界レベルの選手を数多く輩出しています。その背景には通年営業しているスケート場の存在が大きいと思っています。全国的にスケート場が減っている中でもその拠点となる役割を果たしていければと思っています。これまで愛知では、地元から有名なスケート選手が出たことによって、スケートに興味を持つ一般の人たちも増えてきたので、このスケート場からも新たな選手が生まれるのが楽しみです。」

――スケート競技は、氷という特殊な環境がないと練習ができないスポーツ。リンクが閉鎖され困っている選手の話を聞くことも多いなかで、愛知県はいろんなところにスケートリンクがある良い環境だと思います。モリコロパークのアイススケート場もこれからもたくさんの人に愛されてほしいです。私もまた滑りに来ますね!

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村上 佳菜子むらかみ かなこ

プロフィギュアスケーター
3歳からアイススケートを始め、2009年のジュニアグランプリファイナル、2010年の世界ジュニア選手権で優勝。2014年はソチオリンピックに出場、同年の四大陸選手権で優勝した。2017年に競技生活から引退。現在はアイスショーへの出演や解説・振付・後進の育成に努めるほか、タレントとしても活動中。2023年5月に日本のスポーツを支えるスポーツくじのエールを伝えるエールリポーターに就任!

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Q1

本記事を読んで、スポーツくじ(toto・BIG)の収益が、日本のスポーツに役立てられていることを理解できましたか?

とても理解できた
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Q2

スポーツくじ(toto・BIG)の取り組みに共感できましたか?

とても共感できた
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