インタビュー

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金メダリストを支えたライバルと恩師 柔道との出会いに感謝する今(2/2)

柔道 髙藤直寿選手

人生を豊かにした柔道に感謝「スポーツの良さを広めていきたい」

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 ライバルの存在と同時に感謝するのが、これまで支えてきてくれた指導者たちの存在だ。

「中学や高校の時、先生方が土日や祝日も返上して僕らの指導に捧げてくださったことは、今考えるととてつもないことだったなと思いますし、その中で育ててもらい、基礎ができ、ここまで来られた。学生の頃は全く分かっていませんでしたが、先生たちの休みを奪い取って強くなったんだと思っています(笑)」

 厳しくも愛情のある指導を受ける中で「コツコツ続ける気持ちの強さや我慢強さが身に付いた」という。金メダリストになるまでの道のりでは、派手な技を好んで使ったり、効率を求めて練習量を減らしたり、試行錯誤を繰り返したが、たどりついた答えは結局「基礎が一番大切」というものだった。

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「投げたら抑え込むとか、寝技をかけるとか、抑え込んだら逃がすなとか、小学生の頃に言われたことばかりなんですよ。グルリと1周して原点の大切さが分かった。世界で活躍するトップの選手を見ても基礎の固まり。小学生にどれだけしっかり基礎を教えられるかが、今後の日本柔道にとってとても大切なこと。だから、僕は基礎の大切さを見せられるような柔道をしたいと思います」

 幼い頃は「やんちゃだった」髙藤選手は柔道を通じて「自分は強いと認識し、人に優しくできるようになった」という。また、同じく柔道選手の妻と出会い、3人の子を持つ父となった。柔道というスポーツが自身の人生を豊かにしてくれたと実感するからこそ、「これからも活躍してスポーツの良さを広めていきたい」と話す。

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 自分を育ててくれた柔道を未来に繋ぐことが、競技への恩返しでもある。幼い頃、前日本代表監督、井上康生氏の柔道教室に参加したことがある。「キラキラ輝く井上先生を見て『僕もああいう風になりたい』と思った。今度は僕がそう思ってもらえるようにならないと。そのためには負けていられないな、と思います」。未来を担う子どもたちのためにもパリオリンピックでは連覇を目指す。

(当記事は2023年1月に新型コロナウイルス感染症対策を行った上で取材・撮影を行いました。)

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髙藤 直寿たかとう なおひさ

1993年5月30日、埼玉県生まれの柔道家。パーク24所属。7歳から柔道を始め、小中学生の頃から全国大会で優勝。高校では全国高等学校総合体育大会(インターハイ)2連覇のほか、世界カデ柔道選手権大会と世界ジュニア柔道選手権大会で優勝した。大学では井上康生監督(当時)の下、グランドスラムシリーズ、柔道ワールドマスターズでの優勝に加え、2013年に20歳で世界柔道選手権大会(世界選手権)初優勝。パーク24所属となった2016年にリオデジャネイロオリンピックで銅メダルを獲得し、2017・18年と世界選手権を連覇。2021年東京2020オリンピックでは念願の金メダリストとなり、2022年の世界選手権で山下泰裕氏らに並ぶ4度目の優勝を飾った。

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