トップアスリート×47都道府県

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トップアスリート×47都道府県(和歌山) ヨット 鈴木國央

和歌山の海から世界へ セーリングの聖地でメダリスト養成を目指す。

太陽の下、海の上で

私はいま選手生活を続けるかどうか思案しています。というのはロンドンオリンピックに出場できないことが決まってホッとした自分がいるんです。あぁプレッシャーから解放された、と。シドニー、アテネに続いてオリンピック3大会連続出場を目指した北京には出られませんでした。あのときは悔しくて悔しくて寝られなかったのに…。オリンピックに出るのは大変なプレッシャーと、いま改めて思い知らされています。おかげでオリンピックからは代表としての誇りと自信をもらいました。
私は選手であると同時に和歌山セーリングクラブ(和歌浦湾のヨットハーバー内)の代表でもあります。クラブは文部科学省から委託を受けて、セーリング(ヨット)のナショナルトレーニングセンター(NTC)の管理運営を行っています。
私が特に力を入れているのは小学生から高校生にかけてのジュニアクラブです。子どもたちはやる前から「これは無理」ということは考えません。まずやってみる。ヨットはチャレンジスポーツ。子どもたちからエネルギーをもらっています。日本のジュニアは強いですよ。世界トップクラスです。

さわやかに自然教育

セーリングは教育として最高のスポーツです。海では自分ひとり。危機管理ができるし、判断力が養われる。セルフマネジメント力もつきます。太陽の下、風を切って海上を進む爽快さは最高の自然教育だと思います。乗っていて気持ちいいかどうかがレース結果につながるんですよ。だから私は「気持ちいい乗り方」を教えています。
NTCができて4年目。ここを日本におけるヨットの一大拠点にしたい。ここには太平洋という最高の自然があります。ヨットにとって不可欠の風も波もいい。地元の高校でヨットを体育の授業にしてもらいたいですね。北海道や長野の学校ではスキーやスケートをするでしょう。オリンピック選手が大勢出ている。和歌山の子は皆ヨットが上手になったらいいなと思います。その先にはもちろんオリンピックのメダルが見えてきます。私は残念ながらオリンピックでメダルを取ることはできませんでしたが、ここからメダリストが生まれてくれれば、それが私にとっての金メダルです。

鈴木 國央すずき くにお

1976年9月2日、三重県四日市市生まれ。父親の影響で小学生からヨットを始め、海星高校時代に国体入賞。日本選手権4回優勝。レーザー級(1人乗り)でシドニー、アテネ両五輪に出場。

和歌山県内のtoto助成事例

出前スポーツ教室で地域とともに

NPO法人 ゆうゆうスポーツクラブ海南(海南市)総合型地域スポーツクラブ活動助成

キッズうんどうで元気に遊ぶこどもたち


定員オーバーが続く人気

プログラムは27種目、48教室もある。現在会員は約600人。設立8年目で倍に増えた。人気の要因の一つは小学校区ごとに開いているキッズ運動。夜間の小学校体育館を使ってトランポリン、マット運動、鉄棒などを教えている。地域に出かける、いわば出前体操教 室。「自分たちの学校なので気軽に参加できるからスポーツに縁遠かった子も来てくれます。定員オーバーが続いている」と尾日向忠登クラブ事務局長。

体操嫌いも参加できる

市内9校のうち5校で各週1回の開講。火曜日から土曜日までどこかの小学校で開かれている。場所と回数が増えれば会場借用料、講師派遣費など当然費用がかさむ。クラブの活動においては、「スポーツ振興くじ(toto)助成が大変役立てられています」(川久保省吾理事長)。今年度は約750万円が施設使用料、指導者謝金などに当てられる予定。スポーツ以外の地域イベントにも力を入れている。「クラブは地域とともに」。理事長と事務局長が口をそろえた。

10年目を迎えた県内初スポーツNPO

NPO法人 会津スポーツクラブ(田辺市)総合型地域スポーツクラブ活動助成


楽しく運動して、基礎体力づくりを目指す

スタートは土曜の有効利用

県内初の総合型地域スポーツクラブとして設立されたのが平成14年。この年から学校5日制がスタート。土曜日の有効利用というのが設立のきっかけだった。以来会津小学区の子どもたち中心に活動している。会員約300人の7割が小学生。菅井繁實事務局長によると「スポーツ振興くじ(toto)助成のおかげで会費を抑えられるので誰でも気軽に参加しやすい」そうだ。

子どもたちの基礎体力づくり

活動の目的は基礎体力づくり。だからプログラムは走ったり、跳んだりの単純なものが多い。だが、物足りないと思ってやめる子はほとんどいないそうだ。菅井さんは「将来どんなスポーツをするにも、子どものときにバランスの取れた体をつくっておくことが大事」と力説する。子ども中心の運営には、付き添いの親までが体を動かしたくなって入会するという副産物も出てきた。会津小学校周辺の人口は約9000人。「住民の1割を会員にして子どもたちとの交流を進めたい」。菅井構想はきっと実現するだろう。