インタビュー

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文化として根付く「リスペクト」 金メダリストも重視する「自分流」

スケートボード 堀米雄斗選手

東京オリンピック、X Games Chibaと大舞台で金メダル

 2021年の東京オリンピックではスケートボード男子ストリート初代王者に輝き、今年4月のX Games Chiba 2022でも男子ストリートで優勝を飾った堀米雄斗選手。大舞台で難易度の高い技を決めてみせる強心臓ぶりとは裏腹に、普段は物腰が柔らかく飾ることのない23歳。地元・江東区が会場となった東京オリンピックからの日々は「本当に濃い日々だったなと思います」とフンワリとした笑顔で振り返る。

 拠点を置くロサンゼルスと日本をたびたび往復する日々。「今までにないお仕事をさせていただいたり、自分の好きな方や尊敬する方に会わせていただいたり。前よりすごく忙しくなっていますが、自分の好きなことをしながら忙しいのは嬉しいこと。今の立場があることを当たり前と思わないで、初心を忘れずにいきたいですね」。スケートボードというジャンルを超え、活躍の場を広げているが、どこまでも謙虚な姿勢は崩さない。

 スケーターである父の影響で、物心つく前から生活の一部としてスケートボードがあった。小学生の時には「ぼくの夢は、世界で一番うまいスケーターになることです」と作文に書き、時間を見つけてはスケートボードで遊んだ。高校進学の際もスケートボードと学業を両立できる学校を選択し、海外の大会にも積極的に参戦。卒業後にロサンゼルスへ渡り、プロの道へ進むと、スケートボード界では最高峰に並び立つSTREET LEAGUE SKATEBOARDINGやX Gamesなどで優勝を飾り、本場・アメリカでも一目置かれる存在となった。

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 東京オリンピックは「ノーリー・バックサイド270・ノーズスライド」、X Games Chiba 2022では「スイッチ・トレフリップ・リップスライド」という難易度超級の新技を披露して頂点を掴んだ。涼しげな表情を浮かべたまま、事もなげに大技を決めてみせるのが“堀米スタイル”。だが、そのポーカーフェイスの下には意外な一面が隠されている。

「めっちゃ緊張するタイプですね。簡単そうに滑るスタイルなのでプレッシャーとか、あまり伝わらないと思いますが、滑る前は結構、足が固まってしまうくらい緊張しています(笑)」

 X Games Chiba 2022の決勝では2本目の最後に新技を決めると、蹴り上げたボードを右手で掴んで高々と宙に掲げ、珍しく喜びを溢れさせた。「東京オリンピックの後はしばらく休んでいて、初めて出たのがX Games。しかも、まさかの日本初開催で、本当に今までにないくらいプレッシャーを感じて、色々考えることもありましたが、たくさんのお客さんの前で自分のベストの滑りで優勝できて嬉しかったです」と振り返る。

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