インタビュー

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インタビュー

競技復帰を決意させた東京パラリンピック 未来へ繋ぐ感謝のバトン(3/3)

パラスポーツ界として増やしたい競技人口「女子が本当に少ない」

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 東京パラリンピックで、パラバドミントン日本代表はメダルを9つ獲得し、大きな注目を浴びた。その勇姿に惹かれ、自分も競技を始めたいと思った人もいるだろう。鈴木さんは「上肢障がいであれば健常者と一緒に練習できるので、市区町村にあるクラブチームに問い合わせると始めやすいと思います。車いすの方は日本障がい者バドミントン連盟に問い合わせて、車いすでできる場所を教えてもらうとスムーズですよ」とアドバイスを送る。

 コロナ禍以前は、パラスポーツの認知度を高め、競技人口を増やすため、複数の競技団体が協力して体験会が開催されていた。実際にいろいろな競技を体験して、自分に合う競技を探せる貴重な場となっていた。「東京パラリンピックをきっかけにたくさんの方にパラスポーツを知っていただいたので、できれば今後はコロナ前より開催数が増えたらいいと思います」と続ける。

「例えば、自分はスポーツができないという固定観念を持っていた片足の小学生がパラリンピックを見て『この競技なら僕/私はできるかも』と思い、実際に始める。そんなつながりが生まれたら嬉しいですよね。まずは楽しいと思える範囲で、遊び感覚で始めてもらえたら」

 パラバドミントン、パラスポーツに対する関心を持続させるには「結果を出すことですよね」と鈴木さん。「パラスポーツは女子の競技人口が本当に少ない。競技人口が増えればライバルも増え、競技の質が上がります。そのためには現役選手がメディアに出演するなど、少しでも多く人目に触れる機会を作ることが大切」と訴える。

 日本で国際大会が開催されることも、国内での認知度を上げる好機だ。スポーツくじ(toto・BIG)の収益による助成金は、地域のスポーツ施設の整備から日本で行われる国際大会開催のサポートまで、スポーツの普及・発展を幅広く支えている。助成金が活用された2019年のJAPANパラバドミントン国際大会では「大会内容はもちろん、運営面でも海外の選手にすごくいい大会だったと喜んでもらえる“おもてなし”ができていたと思いましたし、メディアでも大きく取り上げられました」と、日本が国際大会の舞台となる意義を実感したという。

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 現役生活からは退くが、これまで支えてくれたコーチやスタッフ、仲間や家族ら数多くの人々に対する感謝の気持ちが消えることはない。今度はその感謝をコート上のパフォーマンスで示すのではなく、競技の普及や発展、次世代アスリートたちのサポートという形で未来へ繋いでいく。

(当記事は2021年9月に新型コロナウイルス感染症対策を行った上で取材・撮影を行いました。)

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鈴木 亜弥子すずき あやこ

 1987年3月14日、埼玉県生まれ。両親と姉の影響を受け、小学3年生からバドミントンを始める。生まれつき右腕が肩より上がらない障がいがあるが健常者と一緒にプレーし、中学時代は関東中学校バドミントン大会で優勝。埼玉県立越谷南高等学校に進学すると、インターハイで団体戦ベスト16入り。全日本ジュニアバドミントン選手権ではダブルスで準優勝するなどトップレベルの活躍を見せた。東京経済大学に入学後、3年生からパラバドミントンを始め、圧倒的な強さを披露。2009年のパラバドミントン世界選手権、2010年のアジアパラ競技大会で金メダルを獲得し、引退した。だが、パラバドミントンが東京パラリンピックの正式種目となり、5年のブランクを経て現役復帰。金メダル獲得を目標に臨んだ東京パラリンピックでは、女子シングルス(SU5)で銀メダル、女子ダブルス(SL/SU)で銅メダルを獲得し、大会後に現役引退を発表した。

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