インタビュー

インタビュー

次世代に繋ぐ国際大会の経験 前代表主将が考える“継続性”の大切さ(2/2)

バスケットボール 田中大貴選手

経験を次世代に繋げる大切さ「長い目で見ながら成長に繋げることが大事」

int_127_2

 全神経を集中させ、持てる力全てを捧げた東京オリンピック。スペイン、スロベニア、アルゼンチンという世界の強豪との激戦から1年以上が経った今、田中選手は当時をこう振り返る。

「僕がバスケットボールを始めた時、オリンピック出場が頭の中にあったかというとそうではなかった。でも、テレビなどで(オリンピックでの)他の競技を見て感動していました。だから、出場が決まってからは楽しみもあり、不安もあり。そして、実際に立ってみたら本当に素晴らしい舞台だと実感しました。やはり観客席から応援してもらえる状況でプレーしたかったという心残りはありますが、それを抜きにしても、本当にオリンピックって素晴らしい舞台なんだと思いました」

 日本男子バスケットボール界では45年間、誰も立ったことがない舞台を肌で感じた今、強く想うことがあるという。それが「継続性の大切さ」だ。この先の未来に向けて、日本代表には果てしない可能性が広がると信じるからこそ、経験というバトンを繋ぐ必要性を感じている。

「今までの日本代表はワールドカップやオリンピックの舞台に立つことすらできなかったので、どれだけイメージしたとしても、それはイメージに過ぎなかった。自分も実際にプレーして感じましたが、やはりその舞台に立ってみないとわからないことって結構あると思うんですよね。

 色々な考え方があると思いますが、個人的な意見としては、1年、2年、3年という短いスパンでは、日本代表が世界のトップレベルになることは難しいでしょう。やはり継続性が大切。東京オリンピックやワールドカップを経験した選手たちが、次に代表入りする若い世代と一緒にプレーし、さらに上のレベルを目指す。また、それを経験した選手たちが次の世代に繋げていく。実際には難しい部分もあるでしょうが、大会を終えたら全部リセットして新しい日本代表を作るのではなく、長い目で見ながら成長に繋げることが大事なのではないかと思います」

 最近では、八村塁選手、渡邊雄太選手ら日本人選手が世界最高峰リーグの呼び声高いNBAで活躍。世界を知る人材が日本代表にもたらす影響力は大きく、田中選手が寄せる期待もふくらむ。

「今は八村選手や渡邊選手など世界の高いレベルでプレーする選手もいますし、B.LEAGUEもどんどん成長しているので国内でプレーする選手の実力も間違いなく向上しています。個人的な想いとしては、世界でバリバリ活躍する選手がいるうちに一度、国際舞台でいい成績を収めることが理想。そういった意味では、2023年のワールドカップはもちろん、パリオリンピックも出場のチャンスはあると思うのですごく期待していますし、その経験を無駄にせず、次に繋げていってほしいですね」

 前代表キャプテンが日本代表を想う気持ちはきっと、後輩たちに繋がっている。

(当記事は2022年11月に新型コロナウイルス感染症対策を行った上で取材・撮影を行いました。)

※スポーツくじの収益は、グラウンドの芝生化をはじめとしたスポーツ施設の整備、地域のスポーツ大会・教室の開催や未来のトップアスリートの発掘・育成など、日本のスポーツ振興のために役立てられています。

スポーツくじって何? スポーツくじは、アスリートやスポーツの未来を育てる仕組みです。 もっと、みんなが使えるグラウンドを整備するには? もっと、スポーツ大会や教室に参加できる機会を増やすためには? もっと、スポーツで世界をめざすチャンスを増やすためには? 「くじを買う」はエールになる。

もっと、スポーツくじについて、知るには?

スポーツくじの仕組みをアニメーションで紹介。

スポーツくじの仕組みに参加してみるには?

スポーツくじの販売サイトはこちら。

1 2
int_127_01

田中 大貴たなか だいき

1991年9月3日、長崎県生まれ。B.LEAGUE・アルバルク東京所属。小学2年生からバスケットボールを始め、中学生になると九州大会で3位を経験。地元のバスケットボール強豪校に進み、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)に1度、全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会(ウインターカップ)には3年連続出場という好成績を残す。大学時代には全日本大学バスケットボール選手権大会で2度の優勝を経験。大学3年時の2012年に日本代表に初選出されると、2021年の東京オリンピックまで主力選手として、代表チームの成長に貢献した。2013年にトヨタ自動車アルバルク東京(現アルバルク東京)に入団。2016年のB.LEAGUE発足以降はチームのリーグ2連覇に貢献し、ファイナルMVPやシーズンMVPにも輝いた。主将2季目の今季(2022-23シーズン)は優勝奪還を目指してチームを牽引する。

※当時の大会名称(現・全国高等学校バスケットボール選手権大会)

■スポーツくじって何? アスリートのためになる?
 スポーツくじの仕組みをもっと知りたい方は動画をチェック!

アンケートにご協力ください。

Q1

本記事を読んで、スポーツくじ(toto・BIG)の収益が、日本のスポーツに役立てられていることを理解できましたか?

とても理解できた
なんとなく理解できた
理解できなかった
Q2

スポーツくじ(toto・BIG)の取り組みに共感できましたか?

とても共感できた
なんとなく共感できた
共感できなかった
送信