インタビュー

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初代金メダリストが次世代に繋ぐサポートの輪「夢を持ってくれたら」

スケートボード 堀米雄斗選手

東京オリンピックをきっかけにスケートボード人気が急上昇

「かっこいいスポーツだと思っています」

 柔らかな口調ながらも、そうはっきりと言い切るのは、東京オリンピックのスケートボード男子ストリートで初代王者となった堀米雄斗選手だ。「スケートボードはマイナースポーツか」という話になった時、少し意外そうな表情を浮かべながら、言葉を続けた。

「みんながどう思うかはそれぞれ違いますが、スケートボードの面白いところはスケートボード一つあれば、どこでもできること。(アメリカなどでは)街中の階段を飛んだり、手摺りをグラインドしながら滑り降りたり、他のスポーツではない面白さがあると思います」

 堀米選手に賛成する人は少なくないだろう。東京オリンピックから正式競技に加わり、スポーツとして一気に注目度を上げたスケートボードは、ストリート、パーク、バーチカルなど様々な種目があるが、どれをとっても「エキサイティング」の一言。男女ともに日本人選手が大活躍した東京オリンピックの開催後は、日本各地で子どもの競技人口が増えたという。スポーツ振興くじ助成の対象にもなっている今年4月に開催されたX Games Chiba 2022では「子どもの数が多かったし、家族で観に来てくれている人もすごく多かった」と堀米選手も喜ぶ。

 スケートボードと出会うきっかけを与えてくれた父に、「本場のアメリカで認められるようになったら、本物のプロスケーターだ」と言われ、小学生の頃からアメリカでスケートボードの技術を磨くことを目標とした。その目標は中学生、高校生になってもブレることはなく、様々な出会いやサポートの幸運にも恵まれ、2017年3月に高校を卒業すると単身渡米。英語に苦労したものの、スケートボード仲間たちと共同生活を続けながら、人懐こい笑顔、そして本場・アメリカも認めるスキルの高さとハートの強さで道を切り拓いた。

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 STREET LEAGUE SKATEBOARDINGやX Gamesといった名だたる大会で優勝を重ね、アメリカでも認められるスケーターとなった。2019年にプロになると、翌年には共同生活を卒業して拠点のロサンゼルスに一軒家を購入。目標をしっかりと実現させてみせた堀米選手の姿に憧れる子どもたちは多い。

「僕が小さい頃に憧れたアメリカのスケーターのようなこと(活躍・生活)を日本人でもできるんだ、と証明できたと思います。これから出てくる子どもたちが『自分もアメリカで家を買うんだ』とか、そういう夢を持ってくれたら嬉しいし、いつか僕を超えてやるって思うスケーターが出てきたら面白いですね。最高峰の大会でベストトリックを競えたら、すごくいいセッションができると思います」

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