インタビュー

int_931.jpg

インタビュー

「ラグビーの魅力が凝縮されている」自分が試されるセブンズの面白さ

7人制ラグビー 中村知春選手 堤ほの花選手 白子未祐選手

サクラセブンズが語る7人制ラグビーの魅力は「スピード感」

 ラグビーといえば、男子が15人でやるスポーツ。一般的にはそんなイメージが強いかもしれないが、実は種類が多い競技だ。10人制のほか、ビーチ、車いす、タグフットボール、ブラインド(視覚障がい者)、デフ(聴覚障がい者)など。その一つに、7人制ラグビーがある。

【特集】日本代表の快進撃を支えた原動力 元代表2人が語る「積み上げ」と「育成」 / ラグビー 菊谷崇氏・立川理道選手インタビュー

 ボールを前に投げたり、落としたりしてはいけない、トライは5点、トライ後のゴールキックは2点など、基本的なルールは15人制と同じ。

 大きく異なる点は試合時間。15人制の40分ハーフに対し、7分から10分ハーフ。大会では1日2試合戦うこともある。交代人数は15人制が1チーム8人まで、7人制は5人まで。ポジションは前線で相手とぶつかり合うフォワード(FW)3人とボールを展開するバックス(BK)4人で形成。15人制と同じフィールドで行うため、展開が速くタフさが求められる競技だ。

 そして、7月に迫った東京オリンピックに出場する7人制女子日本代表が通称「サクラセブンズ」だ。さまざまな個性が集まっているのが、彼女たちの特徴だ。その特徴の一つが、異なる競技から転向した選手が多いことである。

 チームの精神的支柱、中村知春選手は大学までバスケットボールに打ち込み、7人制ラグビーが2016年リオデジャネイロオリンピックの正式種目となったことをきっかけに興味を抱き、2010年に競技転向した。

 白子未祐選手は大学時代にラクロスで全日本選手権大会優勝の経験を持ち、卒業後は広告代理店に勤務しながら社会人チームでプレーしていたが、ラグビー関係者の誘いを受けて2019年に転向。競技歴はわずか2年あまりだ。

int_93_1_1

「日本代表やオリンピックに挑戦できるチャンスをもらえるのは限られた人。ラクロスを経験し、会社勤めから、また別の競技で日本代表を目指せるのは私しかいない気がして。すごく価値があることに感じました。なので、挑戦しようと決めました」

 ラグビーは激しくぶつかり合うコンタクトスポーツ。白子選手は「最初は首と膝が痛くて寝付けず、夜中に何回も起きてしまいました」と苦笑いするが、競技転向で感じる魅力も多い。中村選手は「自分を飾れない競技」と表現する。

「私が経験したバスケットボールは、激しい接触プレーが少ないので自分が試される瞬間は多くない。身体をぶつけ合うラグビーはビビっていたら周りに分かるし、気持ちがプレーに出やすい。自分が全部さらけ出されるスポーツという部分に魅力を感じます」

 一方、観る側にとっては「スピード感」が魅力になる、と白子選手は語る。

int_93_1_2

「7人制は15人制の魅力が凝縮されています。どんどんトライが生まれ、展開も速い。15人制と同じフィールドなので、一人一人のスキルや運動能力が求められる。その部分は観ていただく方にも、面白いスポーツだと感じていただけると思います」

◆次ページ:リオデジャネイロオリンピックで流した涙「メダル自体が目的になったらいけない」

アンケートにご協力ください。

Q1

本記事を読んで、スポーツくじ(toto・BIG)の収益が、日本のスポーツに役立てられていることを理解できましたか?

とても理解できた
なんとなく理解できた
理解できなかった
Q2

スポーツくじ(toto・BIG)の取り組みに共感できましたか?

とても共感できた
なんとなく共感できた
共感できなかった
送信